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B-LOGについて

どんなプロダクト?

B-LOGは、話し合い中に「話した順番や回数が可視化されるプロダクト」です。

どんな背景?

6月に行ったインタビュー調査から「話の切り出しや話し手が変わるタイミングが難しい」 という意見があがりました。
実際の初対面での話し合いでは、誰が話すのかが曖昧なために気まずい時が流れたり、 またそれぞれの参加度が見えないため自分だけ喋り過ぎてしまうということもあることがわかりました。
話の始まりと終わりを明確にさせること、誰もに等しく発言する意識を持ってもらうことを 目標にしています。

どんな仕組み?

話が盛り上がるにつれて、ハンバーガーが高くなっていきます。
使う際の目標として、「ハンバーガーをなるべく高く積むこと」と「具材ごとの数を均等にすること」を設定しています。 これにより、話し合いの促進と人による発言の回数を平等にできるのではないかと考えました。

もっと知りたい

ぜひB-LOG紹介サイトをご覧ください!

CO-MAPについて

どんなプロダクト?

CO-MAPは、話し合いにおいて「みんなが持つ意見や考え」を可視化し、共有することを補助するプロダクトです。

どんな背景?

私たちは、6月に行ったインタビュー調査の結果から、「聞き手の話し合いに対する関心・理解度が見えない気まずさ」があることがわかりました。 自分が話している時に、相手が何を考えているのかわからない、相手がどのような意見を持っているのかがわからないといった状況から生まれる気まずさを解決するために、プロダクトを製作しました。 上記のような、人との会話の中で見えない不安を少しでも取り除くことを目標としています。

どんな仕組み?

自分に見立てたコマをマップに置くことで、自分がどれだけその意見に賛成しているかを表すことが出来ます。話し合いの参加者は、自分以外の人の意見を目で確認しながら話すことができるので、意見や考えの共有を容易にすることができます。

もっと知りたい

ぜひCO-MAP紹介サイトをご覧ください!



2・3月

メンバー決起・事例体験

「はじめまして」

コミュニケーションやリアクションを主軸として集まったプロジェクト。 これから活動していく中で、全員が円滑に情報連携を行えるよう、使うツールを決定したり、 それぞれの役割を考えたりしました。

「実際に事例を体験」

ハイラブル株式会社の水本さんに協力いただき、話し合いの可視化を体験しました。たまご型のレコーダーを用いて、一人ひとりの発話量や会話のバトンがどのように受け渡しされているかをグラフにして出力してもらいました。 電気通信大学の協力のもと、対話促進エージェントOchibiを体験しました。3Dホログラムで表示されたキャラクターが話し合いに参加し、話し合いが停滞するとOchibiが手助けをしてくれるというものです。 永田先生と長野先生の協力のもと、皮膚コンダクタンスによる心理的状況の測定を体験しました。手に機材を装着し、発汗によってユーザの緊張度合いなどを調べるというものでした。 これらの体験によって「話し合いを活性化・可視化」させるアプローチ方法にもさまざまな観点があり、自分たちが何に重きをおくか、という部分を改めて考えるきっかけとなりました。


4月

先行研究・既存調査

「turn-takeで問題が生じることに気づく」

役割決めを行い本格的にプロジェクト活動が始動しました。 まず、このプロジェクトに関連がありそうな先行研究の収集を行い、メンバー内で共有をし、わかったこと・気づいたことをまとめました。 その結果、turn-take(話者交代)のタイミングに起こる事象を問題視している先行研究が多く存在していることがわかりました。

「生じる問題は情況や人間関係で変わる」

改めて、turn-takeに関する先行研究を収集してみたところ、 沈黙が起きた時・起きそうな時にそれを回避しようとするなど様々な問題があること、 turn-takeの際に起きる問題は情況やメンバーとの関係性などによって異なるということに気づくことができました。 そのため、対象者・情況を明確化していかなければならないことがわかりました。


5月前半

対象者の選定・調査方法

「対象者の選定」

結論から話すと、「初対面の4~6人でグループワークを行う大学生」がターゲットです。この経緯はグループワークをやる時、 人数は大体4~6人で、知り合い同士でやるよりも初対面でやる方が難しく、 改善すべき状況が多いことがプロジェクト内でも挙げられました。大学生という年齢層については、 私たちも話し合いに苦手意識があり、同じ立場で問題を考えることができるため改善策などを考えやすいと思い、 大学生をターゲットに選びました。

「調査方法」

調査をしたいと思った当初は、アンケートを実施するという強い気持ちがありました。 しかし、調査方法にも様々な種類があり、それぞれ目的によって効果があるかないか変わってくるということを知り、 私たちの目的にあった調査方法としてインタビューを実施しようと決めました。 画像は、調査方法のメリット、デメリットをあげ、どの調査方法が適しているのかを調べるために使ったFigmaです。


5月後半

調査目的

「調査目的」

調査の目的は「話し合いで生まれる問題は、各々が置かれた状況やメンバーとの関係性などによって異なると考えられる。 ここでいう問題とは、ターンテイク時の話すタイミングの難しさや、相手が自分の話を理解しているかと不安に思ったりすることである。 また、話し合いで生まれる問題は各々が置かれた状況やメンバーとの関係性などによって異なると考えられるため、 そこの違いも同時に調査を行う。」に決まりました。調査の目的を考えたときに最初に出てきた目的は画像の通りで、 そこから文章の改善などを繰り返し、上記の目的内容に決まりました。


6月ー①

インタビュー分析

「インタビュー分析」

9人のメンバーが4つのグループに分かれてインタビューを行った後、インタビューで集めたデータを分析しました。 初めの頃はインタビューの際に取ったメモを頼りに、自分達が大切だと思ったところを抜き出したりしながら分析をしていきました。 しかし、それでは客観的な分析ができないということで、試行錯誤した結果、 インタビュー内容を全て文字起こしをし、回答者の主張やその主張の根拠となる部分に着目して、 プラスの主張・マイナスの主張に分けて分析を行いました。分析を行った結果、問題点となりそうな部分を複数発見したため、 解決すべき問題点を探し、絞ることに決定しました。


6月ー②

教員相談

「教員相談」

6月の下旬にプロジェクトの教員相談会というものがありました。 これは担当のプロジェクトの先生以外の先生にプロジェクトについて相談することができる機会であり、 当プロジェクトの現状や現在悩んでいること、今後について等を相談させていただきました。 普段は学生達自身の視点でプロジェクト活動が進んでいくため、教員の方々の視点から我々の活動に対して意見をいただくことができ、 新たな発見や多くのアドバイスを得ることができました。


6月ー③

インタビューしてわかったこと

「インタビューしてわかったこと」

インタビューをした後、私たちは、人それぞれに感情があり、 考えがわからないが、 話しづらさや気まずさには大きな問題点があり、 解決すべきであるとわかりました。 感情がないリアクションや、 話し合いの役割、例えば司会役が居てほしいなど、 インタビューをして様々な会話の問題がわかりました。 会話という非言語要素の感情が介入する部分に対して問題点を探すと、 キリがありません。そこで私たちは「自分が話していることに対して相手が本当に聞いているのか、 理解してくれているのか、何考えているか、状況をわかるようにすることが重要である」という問題点にテーマをまとめ、 プロダクト制作へ繋げていきました。


7月

中間発表

「中間発表」

7月には中間発表を行いました。前期のプロジェクト活動を振り返り、報告しました。「授業内の少人数グループでの話し合いで生まれる気まずさ」の解決をテーマに活動してきた半年間。調査目的やインタビュー分析といった、話し合い中に起こる問題の現状を収集しました。なぜそのような問題が発生しているのか、それに対する有効な解決策がどのようなものかを説明しました。現段階では具体的なプロダクト案は決まっていませんが、夏休み中にも活動を続け、適した形にできるように頑張ります。



8月

方向性の模索

「二つのプロダクト」

夏季休暇中は、毎週火曜16:00~17:30と金曜10:00~11:30にオンラインで会議を行いました。7月に制作した三つのプロトタイプ案から、最終的に二つのプロダクトを制作することに決定しました。 それぞれのプロダクトごとにメンバーが割り当てられ、「プロダクトの最終形態」「実装したい機能」を決めることで、夏休み明けから製作を始めることができるように、準備を始めました。特に機能の面に関してユースケース図を作成することで、 ユーザが求めているものは何か明確にして考えることができ、 本来の目的とずれることがなくプロダクト案を練ることができました。8月の最終日には、その段階まででできたプロダクトをオンライン上でメンバー間でお披露目・お試し会をすることができました。



9月

プロダクト制作

「想像を形に」

10月に学内で体験会を開催することが決定しました。体験会の開催にあたって、参加者の募集と同時にプロダクトの開発に取り組みました。「この体験会を通して得たいことは何か」という目的意識を大切に、当日の流れや体験会後のアンケートを制作しました。また、プロダクトの制作にあたってグループ①では、主にラズパイを用いたプログラミングと紙粘土を使ったアイテムの製作、グループ②では、3Dプリンターを用いた設計や様々なアイテムの塗装・プリントを中心に行いました。9/28にはグループ①が学内で体験会を開催しました。



10月

体験会とフィードバック

「外部に初めてお披露目」

グループ①:B-LOGとグループ②:CO-MAPに名前やロゴ、仕様書などが追加され、やっと外部の人に試してもらえるところまできました。夏休みが明けてから、各グループで相互チェックし、協力し合って体験会を開催しました。体験会part1では10名の方に体験してもらい、B-LOGとCO-MAP、それぞれにフィードバックをいただきました。私たちが想定していた問題を解決できた部分と、まだ一歩足りない部分が浮き彫りとなり、デザイン面やプロダクトの仕組みを改善していきました。



11月

体験会part2 & 外部評価

「さらなる改善を目指して」

私たちは「初対面の大学生4~6人のグループ」を想定していましたが、10月の体験会では知り合いがいる状態での話し合いとなりました。そのため、11/12の体験会では完全に初対面のグループを組み話し合いを行なってもらうことで、当初想定していた環境で期待した効果が表れるのか検証しました。また11/20には、電気通信大学で「情報学を用いた教育システムの研究」を行なっている学生の皆さんにCO-MAPを体験していただき、専門的な意見をいただきました。体験会の分析結果や、いただいた意見からプロダクトの見直しを行いました。



12月

最終発表

「1年間かけて、やりたかったこと」

「私の話、伝わってる?」というテーマのもと集まった9人。最初は話し合い中に起こるリアクションに焦点を当て、リアクションによって話し合いを改善するのが目標でした。ですが、インタビューや分析を行うに伴い、話し合いがうまく進まないのには別の理由があることに気づきました。最終的に、「話した順番や回数を可視化し、発言機会を平等化」、「みんなが持つ意見や考えを可視化し、共有することを補助」といった2つのプロダクトで話し合い中の問題解決に取り組みました。